リーダーシップの泉

最後にあなたがしなければならないこと、それはリーダーシップの泉にあなたを置くということです。


この方法は時を超えて何千年も前からあったもので、
これから未来に渡っても存在していくであろうプロセスです。


さてそれはどういったものなのでしょうか?

 

泉を想像してみて下さい。

 

とても大きな湖に湧く美しい泉、またはラスベガスのホテル、ベラージオにある人工の湖の真ん中にある泉、そんな泉を想像して下さい。

 

泉が湧いているまさにその頂点では美の祭典が繰り広げられています。

 

その湖を漂う水の一雫がまさに私たちなのです。
そしてこの湖に入れる人と入れない人がいるのです。
多くの人が湖に入るのなんて地獄にいくようで怖いと思って近づきません。

 

湖がどれだけ素晴らしいのかは話したがるのですが、
ただ眺めるだけで“ あそこの人間と私は違う” と言うのです。

 

でも本当はその湖に近づくとその仕組みを理解しはじめ、怖くなくなりむしろ興味がわいてくるのです。

 

そして水の一雫が泉に近づき、ついに吸い上げられ上を見上げて思うのです、“ 私よりも先にここにたどり着いた水はこんなにも大量にある。

 

これはその過程なのだ。

 

私より上にある大量の水の重さを感じている。
その水を押し上げなくてはいけない” と。
そしてたくさんの人はこの時点で希望をなくしてしまい、
先に進みたくなくなってしまいます。
その人たちは、自分より先を進む素晴らしいリーダーたちを支えることが、
実はあなたを素晴らしいリーダーにたらしめるということに気がついていないのです。
この地球上で最大のリーダーシップ輩出会社として知られているゼネラル・エレクトリック、
GE という名前でも知られています。
ジャック・ウェルチなど多くのリーダーを輩出していますが、
その多くがただの会社ではなく、フォーチュン500 の企業のCEO に抜擢されています。
GE は優秀な人材を失い燃え尽きてしまったと思いますか。
多少はそうかもしれません。
しかGE には他にも多くの優秀な人材がいるので、大したことはないのです。
ではGE で素晴らしいリーダーになるにはどうしたら良いと思いますか?
それは他の会社と同じです。最初は底辺から始まり、
あなたの上にはリーダーがいます。
そしてあなたが上司を支え素晴らしい仕事をしたら、上司がそれに気付き“ 君はあのリーダーを支え、良くやってくれた。
昇進してさらに上にいるリーダーを支えなさい” と言われるでしょう。
そしてどうなると思いますか。
その繰り返しです。
上に登り続け、さらに上のリーダーを支える権利を得て、頂点にまで登り詰めます。
そして頂点にたどり着いたとき、何が起きると思いますか。
あなたはとても重要なリーダーたちを支えていることになるのです。
そう、あなたの会社や他の会社のリーダーたちを支えているのです。
多くの人はマネージャーやリーダーになるということは、
決断を下したり、他の人に何をするべきか指示を出すことだと思っています。
でもそう思っているからこそリーダーシップの泉に入り込むことができないのです。
その固定観念を捨てると“ これはすべて循環している。
私たちはみんなでここまで来た。
これはみんなで織っている一枚の織物のようなものなのだ。
そして私が他の素晴らしいリーダーたちを支えることによって、
私自身も素晴らしいリーダーになれる。
周りから少しずつ吸収することによって、ミラーニューロンが働き他の人をモデルにし、学んでいくのだ”
と理解できるようになります。
そしてあなたが下を見ると“ 下からたくさんの人たちが上がって来る” のが見えるのです。
もう少し比喩を発展させると、この泉の頂点にいる人たちはあなたを引き上げてくれるのです。
そしてあなたは、あなたより下にいる人たちを引っぱりあげ、上にいる人を支えるのです。
そしてあなたと同じレベルに要る同僚たちは、あなたを適切な場所に配置してくれているのです。
これは大変美しいプロセスです。
私は昔“ すべて自分でやらなくてはならない。
素晴らしいリーダーになるのだから。
とっても賢い男になって、自分だけの力でいっぱい稼ぐのだ”
と思っていました。
それはビジネスにおいて、私がおかした唯一で最大のミスでした。
私にアドバイスをくれたり、サポートしてくれるリーダーたちやアドバイザーたちを連れてこなかった。
そして彼らを支えることができたなら、彼らがもっと早く私を上に押し上げてくれただろうと思うのです。
これはおそらく私がおかした大変大きな過ちです。
そして今、私はそれを正そうとしています。
リーダーシップの泉に入りそれがどういう仕組みになっているのかは、
素晴らしいリーダーたちを支えることによって学ぶことができます。
そうすればまっすぐに泉に行くことができ、早くリーダーになることができます。
そうやって実現させていくのです。
それがリーダーシップの泉です。