悪天候時の山の状態、体への影響を知る

悪天候のとき山はどんな状態なのか?

そして、登山者の体にはどのような影響があるのか?

を自分の頭の中で想像する力が大事です。

 

大雨のとき、強風のとき、霧のとき、吹雪のときなど、山はどんな様子でしょうか?

このとき自分の体はどんな状態になるのか?

 

天気が悪いときの山の状態を想像しどんなリスクがあるのか?

これらのリスクを回避する方法はどんなものがあるか?

 

いろいろなことを想像してみましょう。

登山はイメージトレーニングも大事です。

 


◆ 雨量と人の感覚の関係性


15mm/時間 土砂降り
40mm/時間 視界が利かない
80mm/時間 恐怖を感じる

 

今の天気予報は雨が降ることは割りと正確にわかっても、雨量を正確に予報することは難しいです。


最近は雨量が100mm/時間を越える場合も増えてきたので注意が必要です。連続雨量が100mmを超えると、崖崩れなどの影響がではじめます。


土砂降り(15mm/時間)が6時間続けば連続雨量90mmになるので、土砂崩れの危険が出てきます。

土石流は、木が生えている斜面でも発生します。

北アルプスの焼岳のような火山灰地では雨量30mmでも崩れるので危険です。

 

雨が降ると地面がぬかるんで歩くのに時間がかかります。

木道や岩場では滑りやすくなります。

 

視界も悪くなり、道に迷いやすくなり、雨具のフードをかぶると視野が狭くなるので道標を見落とす可能性もあります。

 


◆ 風


風速15mと聞いてあなたはどれぐらいの風が吹いているか想像できますか?

 

小枝が揺れるぐらい?

まともに歩けない状態?

 

など、この数値から自然界ではどんな状態か自分の体の状態はどうなるかを想像できることが大事です。

風速が15m(時速54km)は、風に向かって歩けない、石が飛んでくるレベルです。

風速が15mを越える場合は山では行動しない方がいいです。
風速25m(時速90km)で大木が倒れます。

 

※ 地上では建物などの影響で天気予報の風速が吹くことはほとんどありませんが、山では天気予報の風速の通りに風が吹きます。

 

風は地面では風速ゼロで、地面から離れるにつれて強くなるので姿勢を低くしましょう。

たとえば、身長160cmの人が少しかがんで100cmになるだけで風圧は三分の一になります。

 

風は強弱を繰り返すので、バランスを崩しやすいです。
富士山のような独立峰では風は上下左右前後から吹くのでさらにバランスを崩しやすいです。

 


◆ 気温


風が吹くと寒く感じます。

風速1mで1℃。

気温が低いほど風冷の効果は大きく、氷点下のときは1.5〜2℃になります。

 

濡れると寒い

 

100ccの水が蒸発すると体重60kgの人が体温が約1℃奪われる。

びしょ濡れで風が吹くと風速4.4mで衣服の保温力はなく裸と同じです。

 

体力の激しく消耗して歩きながら話も出来た人が40分で死亡する場合もあります(低体温症)。

疲労しないうちに風をよけて乾かす。

山で危険なのは+5℃〜-5℃(濡れる温度)

 

気温が高いときは湿度と直射日光の影響を大きく受けます。

気温が28℃を超えると熱中症の危険があります。

万が一、熱中症になった場合は体を冷やすことが大切です。

 

もっとも良い方法は、冷水でなくても体に水をかけることです。

塩分の補給も大切です。

 

体が暑さに慣れるのに4日間くらい必要です。

夏と冬では体のコンディションがまったく異なります。

 

暑くなると熱を逃がしやすくするために体の表面に血液を流しますが、寒いときは熱の放出を防止するために体の内側に血液を流すようになります。末梢皮膚の血液量は夏と冬では100倍以上も違って放熱量も5〜6倍違います。

 

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